本文へスキップ

The Inter-University Athletics Union of Japan

種目ごとの観戦ポイント

100m

スタート前の一瞬の静寂。号砲と同時に解き放たれる10秒間の力の爆発。まさに、陸上競技の花形といえるこの種目。
男子では、飛び抜けた選手はおらず、誰が勝ってもおかしくない。各選手のレベルは非常に高く、2006年に塚原直貴(東海大)が出した10秒25の大会記録の更新もある。
女子では、昨年の優勝者で、5月の世界リレー代表の藤森安奈(青山学院大)が連覇を狙う。藤森を資格記録で上回るのが、今年の台湾インカレ100m、200m2冠の廖靜賢(台湾体育大)。こちらも、11秒62の大会記録更新は十分狙える。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 寺田 健人 中京大 10.31 1 廖 靜賢 台湾体育大 11.53
2 竹下 裕希 早稲田大 10.34 2 藤森 安奈 青山学院大 11.68
3 女部田 祐 中央大 10.35 2 青木 益未 環太平洋大 11.68
4 須田 隼人 早稲田大 10.37 4 木村 茜 大阪成蹊大 11.70
4 諏訪 達郎 中央大 10.37 5 徐 詠潔 台湾師範大 11.73

200m

スプリントの花形、100mに比べて地味な印象のこの種目だが、実は、曲走路の走りが勝負を分ける、速さと技術がものを言う味のある種目でもある。
男子の注目は、何と言っても、100mで10秒01の記録を持つ、スプリント界の「顔」桐生祥秀(東洋大)。5月の関東ICで100mのアジアジュニア記録を出したが、200mでも、大前祐介(早稲田大)の持つ20秒29のアジアジュニア記録を狙う。
女子では、資格記録トップは今年入学のマルチスプリンター、神保祐希(筑波大)。昨年のインターハイでは、スプリント3種目入賞を成し遂げた。さらに、資格記録ではやや劣るが、昨年のこの種目の優勝者、徐詠潔(台湾師範大)も連覇を狙う。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 橋元 晃志 早稲田大 20.35 1 神保 祐希 筑波大 23.65
2 桐生 祥秀 東洋大 20.41 2 塩谷 寛美 駿河台大 23.92
3 谷口 耕太郎 中央大 20.45 2 木村 茜 大阪成蹊大 23.92
4 三原 浩幸 早稲田大 20.79 4 廖 靜賢 台湾体育大 24.05
5 大瀬戸 一馬 法政大 20.80 5 杉浦 はる香 青山学院大 24.06

400m

短距離種目では最長のこの種目。トラック1周を50秒以内で駆け抜けるが、最後の直線は、選手にとっては永遠に感じられると言う。
男子では、昨年大会新記録で優勝した木村和史(環太平洋大)が連覇を狙う。また、油井快晴(順天堂大)は、1年生ながら、今年5月の世界リレー代表。
女子では、昨年の日本選手権を52秒52という驚異的なタイムで制した杉浦はる香(青山学院大)がエントリー。さらに、昨年まで東大阪大のエースとして活躍した新宮美歩が、福島大の大学院に進学して登場。昨年のこの大会を大会新で制した名倉彩夏(中京大)も合わせて、有力選手が多数出場。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 小林 直己 東海大 46.20 1 杉浦 はる香 青山学院大 52.52
2 木村 和史 環太平洋大 46.29 2 新宮 美歩 福島大 54.17
3 茅田 昂 慶應義塾大 46.69 3 上山 美紗喜 東大阪大 54.20
4 油井 快晴 順天堂大 46.76 4 名倉 彩夏 中京大 54.24
5 伊藤 卓 大東文化大 46.85 5 大月 菜穂子 京都教育大 54.36

800m

400mトラックを2周。最初から引っ張るか、最後のスパートに賭けるかなど、駆け引きが非常に重要な種目で、心技体すべてが要求される。
男子では、5月のゴールデンGPで1分45秒75という驚異的な日本新記録を出した川元奨(日本大)が出場。日本選手権も制し、今年は無敵状態。ランキング2位の三武潤、3位の岡田隆之介など、上位を日本大学勢が占める。
女子も日本大学の大森郁香が注目。今年一気に記録を伸ばして関東インカレを2分3秒台で制し、そのままの勢いで日本選手権も優勝。波に乗る。沖田真理子(都留文科大)は、昨年の本大会優勝者。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 川元 奨 日本大 1:45.75 1 大森 郁香 日本大 2:03.96
2 三武 潤 日本大 1:48.67 2 広田 有紀 秋田大 2:05.65
3 岡田 隆之介 日本大 1:48.89 3 沖田 真理子 都留文科大 2:06.71
4 田中 智則 近畿大 1:49.45 4 谷本 有紀菜 筑波大 2:06.87
5 新川 翔太 日本体育大 1:49.72 5 竹内 麻里子 中京大 2:07.07

1500m

800mと同様に、頭を使うことも要求される種目。4分間の間に先頭の入れ替わりやスパート合戦など、さまざまな展開が繰り広げられ、見ごたえもある。
男子では、800mにもエントリーしている日本大の岡田隆之介が資格記録トップ。しかし、上位の選手の力の差はほとんどない。
女子では、昨年この種目を大会新で制した森智香子(大東文化大)が本命。昨年3位の野田沙織(大阪学院大)も、関西インカレで1500m、5000mの2冠を達成するなど好調。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 岡田 隆之介 日本大 3:48.61 1 森 智香子 大東文化大 4:17.76
2 池山 謙太 早稲田大 3:49.15 2 野田 沙織 大阪学院大 4:20.05
3 東海 真之介 関西学院大 3:49.33 3 清水 真帆 大阪学院大 4:22.93
4 冨田 三貴 東海大 3:49.40 4 秋山 桃子 筑波大 4:23.49
5 増田 優太 山梨学院大 3:49.43 5 碓井 さくら 鹿屋体育大 4:24.25

5000m

この大会唯一の長距離種目(競歩除く)。今や長距離種目は、言わずと知れた人気種目だが、梅雨時の蒸し暑さに選手が以下に対応していくかにも注目。
男子は、71人がエントリーし、初めてタイムレースで実施。特に、青山学院大勢が多数エントリーしている。上位で引っ張り合い、中西拓郎(福岡大)が持つ13分台の大会記録更新を期待。
女子では、松山大勢がランキング上位を占めるが、関東インカレ10000m優勝の福内櫻子(大東文化大)、関西インカレ中長距離2冠の野田沙織(大阪学院大)など、優勝候補は多数。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 小椋 裕介 青山学院大 13:56.48 1 中原 海鈴 松山大 15:36.22
2 川崎 友輝 青山学院大 13:58.82 2 上原 明悠美 松山大 15:37.89
3 一色 恭志 青山学院大 13:59.07 3 福内 櫻子 大東文化大 15:43.14
4 中村 祐紀 青山学院大 14:05.20 4 廣瀬 亜美 関西大 15:43.69
5 秋山 雄飛 青山学院大 14:05.43 5 野田 沙織 大阪学院大 15:44.30

110mH

ハードルの高さは、男子では大人の腰くらいの高さ(1.067m)。全身を目いっぱいに使ってハードルを超えていく姿は、迫力を感じさせる。
男子では、今年国際武道大学勢として初めて日本選手権を制した増野元太(国際武道大)と、大会記録保持者の大室秀樹(筑波大)に注目。13秒5台の高速レースに期待。
女子では、4月の織田記念で30分強の間に100mと100mHの自己記録を続けて更新した、伸び盛りの青木益未(環太平洋大)がランキングトップ。昨年は、相馬絵里子(筑波大)と同タイムだったが、着差ありで競り負けており、雪辱を図る。その他、資格記録はやや劣るが、インターハイ3連覇、アジアジュニア選手権金メダリストの福部真子(日本体育大)も、大学でも日本一を目指す。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 大室 秀樹 筑波大 13.58 1 青木 益未 環太平洋大 13.36
2 増野 元太 国際武道大 13.61 2 藤原 未来 武庫川女子大 13.38
3 太田 和彰 日本大 13.84 3 謝 靜茹 台湾師範大 13.45
4 陳 奎儒 国立体育大 13.86 4 清山 ちさと 筑波大 13.49
4 粟野 祐弥 日本体育大 13.86 5 西野 愛梨 東京学芸大 13.51

400mH

400mを走る間に10台のハードルを越える。スピードとハードル技術の両方が問われる。ハードル間を何歩で刻むかなどにも注目してみると、人それぞれで面白い。
男子では、山田淳史(東海大)が唯一の50秒切り。清水翔太(国士舘大)は昨年の日本ジュニア優勝者。
女子では、昨年の日本IC覇者・松田絵梨(筑波大)がランキングトップ。伊藤明子(筑波大)は、高校時代は七種競技でも活躍した期待のルーキー。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 山田 淳史 東海大 49.96 1 松田 絵梨 筑波大 58.36
2 岡田 壮平 法政大 50.45 2 伊藤 明子 筑波大 59.14
3 清水 翔太 国士舘大 50.80 3 山田 実沙 東大阪大 59.27
4 須貝 充 国士舘大 50.81 4 瀧澤 彩 慶應義塾大 59.35
5 田中 新也 筑波大 51.01 5 川端 涼夏 法政大 59.45

3000mSC

3000mの中で障害物を28回、水郷を7回飛び越える、トラックで最も過酷な種目。
男子では、昨年の日本IC覇者である津田修也(筑波大)と、昨年、その津田を0.19秒差で抑える大会新記録でこの大会を制した西川凌矢(龍谷大)に注目。男子3000mSCは、1979年から日本学生記録が更新されておらず、そろそろ更新する選手の登場に期待。
女子では、昨年この大会で1500mと3000mSCの2冠を達成した森智香子(大東文化大)が、5月の関東インカレで学生初の9分台となる日本学生新記録を達成。6月の日本選手権で中村真悠子(筑波大)に日本学生記録を奪回されただけに、さらなる日本学生新記録を狙いたい。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 津田 修也 筑波大 8:47.95 1 森 智香子 大東文化大 9:58.98
2 石橋 安孝 東海大 8:48.23 2 三島 美咲 松山大 10:13.47
3 村島 匠 順天堂大 8:55.68 3 瀬川 帆夏 大東文化大 10:18.87
4 西川 凌矢 龍谷大 8:57.09 4 陳 昭郡 国立体育大 10:38.22
5 乾 拓馬 関西学院大 8:58.73 5 薮田 裕衣 京都産業大 10:38.24

10000mW

今大会唯一の競歩種目。両足が同時にグラウンドから離れていないか(ロス・オブ・コンタクトになっていないか)、前脚が接地の瞬間から垂直の位置になるまでまっすぐに伸びているか(ベント・ニーになっていないか)、よく目を凝らして見てほしい。
男子では、ジュニア日本記録保持者の松永大介(東洋大)に注目。一方、小林快(早稲田大)も、今年3月の日本学生20km競歩選手権を制しており、勝算は十分。また、資格記録はそれほど上位ではないが、山西利和(京都大)は、昨年の世界ユース金メダリスト。
女子では、今年4月の全日本競歩輪島で46分15秒の好記録を出した五藤怜奈(中部学院大)、昨年のインターハイチャンピオンで今年のアジアジュニア選手権も制した河添香織(立命館大)など、1年生で有力選手が揃う。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 松永 大介 東洋大 39:08.23 1 五藤 怜奈 中部学院大 46:15
2 小林 快 早稲田大 39:27.90 2 松本 彩映 国士舘大 47:23.89
3 仁和 光一 明治大 41:12.84 3 根本 侑実 東京学芸大 47:37.72
4 楜澤 湧希 国士舘大 41:20 4 河添 香織 立命館大 48:15.04
5 大内 穂高 東京学芸大 41:24.00 5 橘 ひかり 奈良学園大 48:33.63
走高跳
「高さの跳躍」と呼ばれる跳躍種目の1つ。助走のリズムと、スピードを高さに変える技術力、バーに触れずにマットに着地する身のこなしが重要。
男子では、昨年1年生ながら本大会で優勝した佐藤凌(東海大)が、昨年から今年にかけて一気に記録を伸ばしてきた。昨年のインターハイ・国体優勝の中島大輔(日本大)など、1・2年生に注目選手が多い。
女子でも、昨年のインターハイ・日本ジュニア女王の宗包麻里菜(中京大)がランキングトップ。辻愛(甲南大)、岩下美桜(大阪教育大)、伊藤明子(筑波大)など、ランキング上位に1年生がずらり。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 佐藤 凌 東海大 2m21 1 宗包 麻里菜 中京大 1m82
2 元吉 雄基 東海大 2m18 2 辻 愛 甲南大 1m76
3 中島 大輔 日本大 2m16 2 岩下 美桜 大阪教育大 1m76
3 赤松 諒一 岐阜大 2m16 4 鄭 ?懷 台北市立大 1m75
5 糟谷 隆明 愛知教育大 2m14 4 伊藤 明子 筑波大 1m75
4 相馬 由佳 愛知教育大 1m75
4 山本 有希子 甲南大 1m75
棒高跳
陸上競技の中で、最も「高い」場所で行われる種目。男子では5mをはるかに超える高さまで舞い上がり、見上げる高さのバーに触れもせずに超えていく。男子棒高跳は、フィールド種目で数少ない、日本が世界と戦える種目。
男子では、資格記録トップに5m30で田中亘(群馬大)ら4名が並んだ。昨年日本学生記録で優勝した山本聖途(中京大)のような絶対的な存在がいないだけに、風の状況など些細な条件で勝敗が決まりそう。
女子では、竜田夏苗(武庫川女子大)が、昨年の本大会、日本選手権、日本ICをすべて制した。今年の日本選手権では敗れたが、優勝候補の大本命。4m10という自己記録も持ち、4m00の大会記録の更新にも期待。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 田中 亘 群馬大 5m30 1 竜田 夏苗 武庫川女子大 4m10
1 石川 文貴 順天堂大 5m30 2 榎本 優子 筑波大 3m90
1 堀田 早人 中京大 5m30 3 有川 星女 中京大 3m81
1 有明 徹也 関西学院大 5m30 4 小田嶋 怜美 清和大 3m80
5 中村 命 大阪教育大 5m21 4 笠原 英美璃 清和大 3m80
4 大熊 菫 日本体育大 3m80
走幅跳
助走のスピードを跳躍力に変え、宙を舞って砂場に着地する。スピードが肝心だが、空中での姿勢や、1センチ単位での助走開始位置の調整など、細かな技術もものを言う。
男子では、昨年1年生ながら大会記録を更新した順天堂大学の毛呂泰紘が資格記録トップ。2位にも政知也が入るなど、順天堂大学勢に注目選手が揃う。
女子では、五十嵐麻央(福島大)が、地元で行われた日本選手権で初優勝。勢いに乗っている。高校時代から実績を持つ中野瞳(筑波大)や、三段跳とのダブルエントリーの宮坂楓(横浜国立大)なども有力。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 毛呂 泰紘 順天堂大 7m84 1 中野 瞳 筑波大 6m39
2 政 知也 順天堂大 7m78 2 五十嵐 麻央 福島大 6m32
3 田 貴明 国際武道大 7m70 3 宮坂 楓 横浜国立大 6m22
3 西海 亮 順天堂大 7m70 4 田中 美沙 中京大 6m20
3 手平 裕士 中京大 7m70 5 早坂 知華 筑波大 6m15
三段跳
ホップ・ステップ・ジャンプの三段のリズムで、10mを超える距離を稼ぐ。よく観察すると、人によってホップ・ステップ・ジャンプそれぞれで稼ぐ距離の割合も微妙に違っており、そういった細かな違いに目を向けるのも醍醐味の一つ。
男子では、今年東海学生記録を出した愛知教育大の佐脇匠が唯一16mを超える資格記録を保持。阿比留明久(福岡大)、奥村成生(関西学院大)など、関東以外の地区から好記録を持つ選手が多数エントリーしている。
女子では、昨年ルーキーながら本大会を大会記録で制した剱持早紀(筑波大)に注目。一方、昨年の国体覇者・宮坂楓(横浜国立大)も、唯一13mを超える資格記録を持ち、優勝候補の筆頭。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 佐脇 匠 愛知教育大 16m13 1 宮坂 楓 横浜国立大 13m02
2 阿比留 明久 福岡大 15m98 2 剱持 早紀 筑波大 12m95
3 奥村 成生 関西学院大 15m88 3 洪 珮寧 台湾師範大 12m80
4 高橋 佑吾 立命館大 15m84 4 加藤 玲奈 東海大 12m72
5 王野 裕貴 東海大 15m78 5 五十嵐 麻央 福島大 12m69
砲丸投
世界レベルの選手でも20m程度の記録と、投てき種目の中では、地味に思われがちな種目。しかし、砲丸の重さは男子で7.260kgとハンマー投と並んで最も重いため、パワーが非常にものを言う豪快さが魅力でもある。一方、人によって回転投法かグライド投法かが異なるなど、細かい技術面にも注目したい。
男子では、佐藤征平(国士舘大)が唯一17mを超える記録で資格記録トップ。2位には中村太地(国士舘大)が入るなど、「投てきの名門」国士舘大に注目選手が揃う。
女子では、昨年円盤投との2冠を達成した中田恵莉子(中京大)が最終学年。2年連続2冠を達成するか。一気に記録を伸ばしてきた山本舞(大阪体育大)、昨年の日本IC覇者である松田昌己(国士舘大)、やり投との2冠を狙う昨年の日本ジュニアの女王・山内愛(大阪成蹊大)など、有力選手は多い。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 佐藤 征平 国士舘大 17m21 1 中田 恵莉子 中京大 15m24
2 中村 太地 国士舘大 16m72 2 山本 舞 大阪体育大 15m14
3 大坂 将央 東海大 16m50 3 松田 昌己 国士舘大 14m96
4 森下 大地 筑波大 16m40 4 山内 愛 大阪成蹊大 14m65
5 武田 歴次 日本大 16m36 5 佐賀 衣里子 東海大 14m39
円盤投
ハンマー投と並んで、ネットに囲まれたサークル内でターンをして円盤を遠くに飛ばす。教科書などで、よく円盤投をしている男性の像の写真が掲載されるように、古代オリンピックからあった歴史ある種目。円盤の重さは、男子2kg、女子1kg。
男子では、今年55mを超え、日本歴代10傑の中に一気に食い込んできた、安保建吾(東海大)に注目。この勢いで、さらなる記録更新に期待。ちなみに、男子円盤投の大会記録は、2010年に台北体育学院の王耀輝が出した58m10で、唯一チャイニーズ・タイペイの選手が持つ。日本人選手の更新はあるか。
女子では、中田恵莉子(中京大)が51m32の記録を持ち、砲丸投との2年連続2冠を狙う。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 安保 建吾 東海大 55m79 1 中田 恵莉子 中京大 51m32
2 前田 奎 筑波大 53m74 2 寺井 沙希 国士舘大 48m07
3 湯上 剛輝 中京大 53m62 3 河合 郁実 筑波大 47m93
4 中村 太地 国士舘大 51m37 4 知念 莉子 筑波大 47m31
5 小林 寛雅 順天堂大 51m08 5 藤森 夏美 順天堂大 47m22
ハンマー投
室伏広治の活躍などで、一番なじみのある投てき種目かもしれない。男子7.260kg、女子4kgのハンマーを60m以上飛ばすには、上半身と下半身のバランスのとれた身体能力が不可欠。なお、ハンマー投のみは、東海大学湘南校舎陸上競技場で行われる。
男子では、昨年の本大会優勝者である倉田直人(九州共立大)と、ジュニア日本記録保持者の墨訓熙(中京大)がランキング上位に。
女子では、昨年この大会でジュニア日本新記録を出した勝山眸美(筑波大)がエントリー。今年5月の関東インカレでは、初めて60mを超える投てきをしており、さらなる記録の伸びが期待される。居川汐里(四国大)も、勝山と同じ2年生で、地方の大学ながら好記録を持つ。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 倉田 直人 九州共立大 65m83 1 勝山 眸美 筑波大 60m56
2 墨 訓煕 中京大 63m95 2 居川 汐里 四国大 56m21
3 堀 健斗 順天堂大 63m13 3 福島 美沙希 九州共立大 56m14
4 木村 太一 京都産業大 62m54 4 田中 美花 鹿屋体育大 55m76
5 名城 政臣 東海大 61m68 5 大ア かな 筑波大 55m55
やり投
近年日本男子の活躍が著しい種目。男子800g、女子600gのやりを投げる。一番「投げている」感はあるが、実は、素人ではまっすぐ投げる事さえ難しい。
男子では、関西インカレで75mに迫る好投てきを見せた高橋輝(大阪体育大)に、田中翔(大阪体育大)と、大阪体育大勢が有力。 女子では、ジュニア日本記録保持者の久世生宝(筑波大)が、本大会でもジュニア日本記録更新を目指す。さらには昨年のインターハイチャンピオン・斉藤真理菜(国士舘大)、成長著しい大阪成蹊大の山内愛、日本学生記録保持者の佐藤友佳(東大阪大)など、レベルの高さでは本大会屈指の種目。
【資格記録上位ランキング】
男子 女子
1 高橋 輝 大阪体育大 74m92 1 久世 生宝 筑波大 58m98
2 田中 翔 大阪体育大 74m28 2 斉藤 真理菜 国士舘大 56m76
3 森 誉 中央大 73m85 3 山内 愛 大阪成蹊大 55m73
4 松谷 昂星 九州共立大 72m94 4 瀧川 寛子 東大阪大 54m94
5 中嶋 善寛 筑波大 72m12 5 佐藤 友佳 東大阪大 54m68