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The Inter-University Athletics Union of Japan

種目ごとの観戦ポイント

100m

 スタート前の一瞬の静寂。号砲と同時に解き放たれる10秒間の力の爆発。まさに、陸上競技の花形といえるこの種目。
 男子では、ユニバーシアード代表の宮本大輔(東洋大)が10秒26で資格記録トップ。上位6人の資格記録が0.1秒差に満たず、混戦が予想される。
 女子の資格記録トップは広沢真愛(日本体育大)の11秒53。資格記録上位10名に日本体育大の選手が5人名を連ねる。昨年度4×100mRの日本学生新を更新した彼女たちに割って入る選手は現れるのか。
【資格記録上位ランキング】
 
男子女子
1宮本 大輔 東洋大10.261広沢 真愛日本体育大11.53
2宮城 辰郎中央大10.301福田 真衣日本体育大11.65
3遠藤 泰司立命館大10.321青野 朱李山梨学院大11.65
4鈴木 涼太城西大10.341臼井 文音立命館大11.67
4福島 聖富山大10.331西尾 香穂甲南大11.69

200m

 スプリントの花形、100mに比べて地味な印象のこの種目だが、実は、曲走路の走りが勝負を分ける、速さと技術がものを言う味のある種目でもある。
 男子では、昨年日本インカレを制した山下潤(筑波大)が20秒46で資格記録トップ。資格記録では山下が頭一つ抜け出ているといった印象だが、昨年本大会を制した安田圭吾(大東文化大)なども資格記録上位に名を連ねており、勝敗の行方は分からない。
 女子のランキングトップは青野朱李(山梨学院大)。続く2位は壱岐あいこ(立命館大)。どちらも1年生ながらランキング上位に位置づけている。昨年度本大会優勝の湯淺佳那子(日本体育大)も資格記録6位の記録をマークしている。ルーキーの台頭か、王者の意地か、注目が集まる。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1山下 潤筑波大20.461青野 朱李山梨学院大23.61
2吉岡 寛暁びわこスポーツ大20.702壱岐 あいこ立命館大23.78
3北川 翔順天堂大20.753Veronica Shanti Pereiraシンガポールマネージメント大23.85
4宮本 大輔東洋大20.874広沢 真愛日本体育大23.86
5安田 圭吾大東文化大20.885山田 美来日本体育大23.91

400m

 短距離種目では最長のこの種目。トラック1周を50秒以内で駆け抜けるが、最後の直線は、選手にとっては永遠に感じられると言う。
 男子では、46秒16で松清和希(福岡大)が資格記録トップ。昨年度優勝した大山和茂(環太平洋大)の後輩である中田大貴など、資格記録9位まで46秒台と群雄割拠の様相だ。
 女子では、昨年の日本インカレ覇者・広沢真愛(日本体育大)が資格記録で他の選手に大きくリード。昨年の本大会優勝の桑原綾子(大阪成蹊大)も資格記録4位につけ連覇を狙う。世界リレー日本代表のの塩見綾乃(立命館大)も上位に位置づけ、接戦が予想される。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1松清 和希福岡大46.161広沢 真愛日本体育大53.27
2野村 勇輝中京大46.352大西 愛永東大阪大54.20
3大良 浩輝東海大46.573塩見 綾乃立命館大54.32
4池田 弘佑鳥取大46.854桑原 綾子大阪成蹊大54.69
5荘司 晃佑日本大46.885佐貫 有彩東北大54.98

800m

 400mトラックを2周。最初から引っ張るか、最後のスパートに賭けるかなど、駆け引きが非常に重要な種目で、心技体すべてが要求される。
 男子では、昨年のこの大会を制した瀬戸口大地(山梨学院大)が2連覇を狙う。その瀬戸口を資格記録で上回るのが林(順天堂大)。レース外のパフォーマンスも気になる鹿居二郎(亜細亜大)は資格記録3位。ランキング上位の実力は拮抗。レースの主導権争いが勝敗を分けそう。
女子では、世界リレー、アジア選手権、ユニバーシアードの代表である塩見綾乃(立命館大)がランキングで大きくリード。6年目の医学生、広田有紀(秋田大)も資格記録で2位につける。番狂わせが起こりやすいこの種目。ダークホースの出現も期待される。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1林 貴裕順天堂大1:48.191塩見 綾乃立命館大2:02.73
2瀬戸口 大地山梨学院大1:48.342広田 有紀秋田大2:04.33
3鹿居 二郎亜細亜大1:48.803池崎 愛里順天堂大2:05.12
3高木 駿一鹿屋体育大1:48.804細井 衿菜慶應義塾大2:05.68
5坂本 陸東洋大1:49.025宮出 彩花大阪教育大2:07.65

1500m

 800mと同様に、頭を使うことも要求される種目。4分間の間に先頭の入れ替わりやスパート合戦など、さまざまな展開が繰り広げられ、見ごたえもある。
 男子では、森谷公亮(大阪教育大)とダニエル・カヨウキ(桜美林大)が3分45秒台でランキング1位と2位につける。資格記録で大きく抜け出る選手がおらず、大混戦が予想される。誰が栄冠を手にするか、最後の最後まで分からない。
 女子では、名城大の和田有菜と高松智美ムセンビが4分16秒台で頭一つ抜けている。続く資格記録3位から6位までが1年生と、ルーキーの活躍が期待される種目である。ルーキー達が上位を独占するか、先輩の意地がそれを食い止めるか、目が離せない。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1森谷 公亮大阪教育大3:45.801和田 有菜名城大4:16.76
2ダニエル・カヨウキ桜美林大3:45.942高松 智美 ムセンビ名城大4:16.83
3大竹 康平広島経済大3:46.723金光 由樹東海大4:18.26
4小林 青鹿屋体育大3:47.054藤中 佑美名城大4:20.95
5笹谷 亮太順天堂大3:47.135平岡 美帆立命館大4:21.29

5000m

 この大会唯一の長距離種目(競歩除く)。今や長距離種目は、言わずと知れた人気種目だが、梅雨時の蒸し暑さに選手が以下に対応していくかにも注目。
 男子は、2019年ユニバーシアードの代表に選ばれている、資格記録1位の相沢晃(東洋大学)の資格記録が2位と10秒以上の差を付けている。しかし2位の石井優樹(関西学院大)は昨年度の本大会優勝者であり、連覇に期待がかかっている。関東と関西の威信をかけた戦いになりそうだ。
 女子では、資格記録1位の加世田梨花(名城大学)と鈴木優花(大東文化大)、五島莉乃(中央大)の資格記録はなんと3人とも15:37秒台となっており、4位の関谷夏希(大東文化大)も15:40.47で上位3人と3秒差となっている。この2019ユニバーシアード代表4人のランナーがどのようなレースを展開していくのかに注目。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1相澤 晃東洋大13:34.941加世田 梨花名城大15:37.06
2石井 優樹関西学院大13:45.652五島 莉乃中央大15:37.45
3中島 怜悧東海大13:53.933鈴木 優花大東文化大15:37.71
4NGURE-Lawrence札幌学院大13:55.254関谷 夏希大東文化大15:40.47
5鈴木 塁人青山学院大13:56.255橋本 奈津京都産業繊維大15:47.34

110mH・100mH

 ハードルの高さは、男子では大人の腰くらいの高さ(1.067m)。全身を目いっぱいに使ってハードルを超えていく姿は、迫力を感じさせる。
 男子110mHでは、昨年の関東インカレ2部3位の石田トーマス 東(国際武道大)が今年の織田記念陸上の予選をトップで通過したものの、決勝でDNFとなってしまったのでリベンジなるか。2016年日本学生個人選手権110mH優勝の楊尉廷(国立體育大)にも期待。
 女子100mHでは、ランキングTopの謝喜恩(国立台湾師範大)に、昨年高校新記録でインターハイを優勝した小林歩未(筑波大)、その記録と同じタイムをもつ鄭唐秀(国立體育大)らが挑む構図か。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1石田トーマス 東国際武道大13.691謝 喜 恩国立台湾師範大13.30
2YANG WEI-TING国立體育大13.752小林 歩未筑波大13.34
3徳岡 凌立命館大13.912鄭 唐 秀国立體育大13.34
4河嶋 亮太東海大13.934田中 陽夏莉山梨学院大13.35
5山本 健太中京大13.975田中 佑美立命館大13.42

400mH

 400mを走る間に10台のハードルを越える。スピードとハードル技術の両方が問われる。ハードル間を何歩で刻むかなどにも注目してみると、人それぞれで面白い。
 男子のランキングトップは昨年の日本選手権で自己ベストの49.50をマークし、決勝に進出した真野悠太郎(名古屋大)。また、2019ユニバーシアード代表の井上駆(順天堂大)、昨年の関東インカレ1部、日本インカレで優勝した山本竜大(日本大)など強豪揃いでハイレベルなレースが予想される。
女子は2018年日本インカレを優勝し、自己ベストの58.76をマークした比嘉和希(山梨学院大)。唯一の58秒台の記録を持つ。資格記録で比嘉に次ぐのが2018年関西インカレ優勝の林理紗(立命館大)、そして1年生の徳永弥栄(立命館大)だ。比嘉は日本インカレに続き全国タイトルをまたもぎ取れるか。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1真野 悠太郎名古屋大49.501比嘉 和希山梨学院大58.76
2井上 駆順天堂大49.542林 理沙立命館大59.03
3山本 竜大日本大49.692徳永 弥栄立命館大59.03
4都 康炳同志社大49.714中原 みなみ甲南大59.09
5岩崎 崇文順天堂大49.885北野 有紀愛知教育大59.12

3000mSC

 3000mの中で障害物を28回、水郷を7回飛び越える、トラックで最も過酷な種目。
 男子では、昨年のアジアジュニアに出場している、2位の山本嵐(城西大)が資格記録で上回る1位の笹谷亮太(順天堂大)に勝ることが出来るのかに注目。また、1年生ながら3位にランクインしている松村匡悟(筑波大)の好走にも期待したい。
 女子では、昨年U20世界陸上に出場した西山未奈美(松山大)と、昨年個人選手権で優勝した岡田佳子(松山大)の松山大コンビが首位争いをし、高いレベルでの争いが見られることが予想される。なお、大会記録は9:57.69であるから、持っている力以上のものが出れば、この二人にとって越せない記録ではない。大会新記録にも期待大。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1笹谷 亮太順天堂大8:52.181吉村 玲美大東文化大9:58.78
2山本 嵐城西大8:54.502西山 末奈美松山大10:00.49
3松村 匡悟筑波大8:55.863岡田 佳子松山大10:02.04
4鈴木 天大東京国際大8:57.204秋山 祐妃大東文化大10:10.33
5森下 瞬也順天堂大8:58.475沖村 美夏佛教大10:14.26

10000mW

 今大会唯一の競歩種目。両足が同時にグラウンドから離れていないか(ロス・オブ・コンタクトになっていないか)、前脚が接地の瞬間から垂直の位置になるまでまっすぐに伸びているか(ベント・ニーになっていないか)、よく目を凝らして見てほしい。
 男子は、大会記録である40:27.90を切る選手が5人いる。1位鈴木勝治(山梨学院大)、2位遠山航平(山梨学院大)、3位長山達彦(東洋大)、4位菅浪裕也(順天堂大)、5位近藤良亮(山梨学院大)の5選手の中で誰かが大会新記録を樹立することに期待したい。
女子では、中部地方勢に力がある。資格記録トップは橋あぐり(中部学院大)。それに次ぐ資格記録を持つのは矢来舞香(中京大)。資格記録1位の橋あぐり(中京大)は昨年の日本インカレ覇者であると同時に、個人選手権2位でもある実力者。他地方の選手の活躍にも期待しつつ、上位2選手の結果も気になるところ。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1鈴木 勝治山梨学院大39:40.281橋 あぐり中部学院大45:56.09
2遠山 航平山梨学院大39:44.592矢来 舞香中京大47:28.64
3長山 達彦東洋大39:55.753栗原 都妃日本女子体育大47:41.00
4菅浪 裕也順天堂大40:21.214北小路 咲枝立教大47:43.00
5近藤 良亮山梨学院大40:25.715村上 藍順天堂大47:52.48
走高跳
 「高さの跳躍」と呼ばれる跳躍種目の1つ。助走のリズムと、スピードを高さに変える技術力、バーに触れずにマットに着地する身のこなしが重要。
 男子では、先日台湾オープンで2m25の自己ベストで優勝した藤田渓太郎(立命館大)、2m22の大会記録更新に期待がかかる。それに次ぐのが、昨年日本IC3位、今年東海ICで自身の持つ大会記録タイで優勝と勢いのある赤松諒一(岐阜大)にも力がある。
 女子では、昨年この大会1位の石岡柚季(日本女子体育大)、2位の高橋渚(日本大)が1m80と資格記録で並びトップ。 今年の関東ICでは高橋に軍配が上がったが、今大会はどちらが制するのか。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1藤田 渓太郎立命館大2m231石岡 柚季日本女子体育大1m80
2赤松 諒一岐阜大2m211高橋 渚日本大1m80
3瀬古 優斗中京大2m203青山 夏実日本女子体育大1m78
4東 直輝立命館大2m194小笠原 早矢楓甲南大1m76
4友利 響平環太平洋大2m194神田 菜摘福岡大1m76
棒高跳
 陸上競技の中で、最も「高い」場所で行われる種目。男子では5mをはるかに超える高さまで舞い上がり、見上げる高さのバーに触れもせずに超えていく。男子棒高跳は、フィールド種目で数少ない、日本が世界と戦える種目。
 男子では、昨年この大会、関東ICを制したユニバーシアード代表の竹川倖生(法政大)がランキングトップ。この大会を制し、ユニバーシアードに向け勢いをつけたい。資格記録2位は4人が並ぶ大混戦、竹川に対抗する選手は現れるのか。
 女子のランキングトップは、昨年の覇者諸田実咲(中央大)。それに次ぐのが南部珠璃(中京大)。互いに資格記録4m越えで、大会記録4m02の更新と、白熱するであろう優勝争いから目が離せない。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1竹川 倖生法政大5m601諸田 実咲中京大4m10
2上原 響関東学園大5m302南部 珠璃中京大4m09
2石橋 和也清和大5m303岡本 風香育英大3m91
2榎 将太中京大5m303前川 淳日本体育大3m91
2石川 拓磨中京大5m305若園 茜筑波大3m90
走幅跳
 助走のスピードを跳躍力に変え、宙を舞って砂場に着地する。スピードが肝心だが、空中での姿勢や、1センチ単位での助走開始位置の調整など、細かな技術もものを言う。
 男子では、台北市立大學の林佳興が8m07でトップ。それに次ぐユニバーシアード代表の津波響樹(東洋大)は、関東ICで橋岡を破り優勝、今大会を制しユニバーシアードに向け弾みをつけたい。
 女子では、昨年U20世界陸上に出場した河添千秋(日本女子体育大)。それに次ぐ資格記録を持つのは、東海IC優勝で勢いをつける水野舞音(岐阜協立大)、昨年の覇者権瓶明日香(福岡大)。新生・河添が全国タイトルを掴むのか、水野・権瓶が4年生の意地を見せるのか、拮抗した勝負から目が離せない。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1林 佳 興台北市立大8m071川添 千秋日本女子体育大6m26
2津波 響樹東洋大8m012水野 舞音岐阜協立大6m10
3外川 天寿台北市立大8m003権瓶 明日香福岡大6m09
4川島 鶴槙順天堂大7m774本原 朱莉環太平洋大6m07
4小林 大起順天堂大7m775漁野 理子早稲田大6m05
三段跳
 ホップ・ステップ・ジャンプの三段のリズムで、10mを超える距離を稼ぐ。よく観察すると、人によってホップ・ステップ・ジャンプそれぞれで稼ぐ距離の割合も微妙に違っており、そういった細かな違いに目を向けるのも醍醐味の一つ。
 男子は、ランキングトップは竹之内優汰(順天堂大)。昨年はこの大会、関東ICと大試合の2位が続いた。今大会では、平塚の追い風に乗り好記録での全国タイトルに挑む。
女子では、昨年日本IC優勝の劔持クリア。資格記録は、唯一の13m越えだ。昨年インターハイ、U20日本選手権ともに優勝の新生・河添千秋(日本女子体育大)は、走幅跳との2冠を狙う。実力が拮抗する女子三段跳を見逃すな。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1竹之内 優汰順天堂大16m321釼持 クリア筑波大13m09
2荒木 基千葉商科大16m042川添 千秋日本女子体育大12m96
3犬井 亮介筑波大15m973中村 紗華順天堂大12m95
4沈 郁 森国立體育大15m934林 佳 祐台湾体育運動大12m88
5中西 修平東海大15m804宮口 愛子日本体育大12m78
砲丸投
 世界レベルの選手でも20m程度の記録と、投てき種目の中では、地味に思われがちな種目。しかし、砲丸の重さは男子で7.260kgとハンマー投と並んで最も重いため、パワーが非常にものを言う豪快さが魅力でもある。一方、人によって回転投法かグライド投法かが異なるなど、細かい技術面にも注目したい。
 男子では、阿部敏明(日本大)と戸澤廣哉(中京大)が16m86でランキング同立トップ。それに続くのは16m83の記録を持つ馬皓 (国立台湾体育運動大)。以上の3選手が一歩抜きんでているか。17mを超える投てきを期待したい。
 女子では昨年の日本選手権優勝者であり、今年のアジア選手権代表でもある郡菜々佳(九州共立大)が連覇を狙う。高校記録・U20日本記録を持つ彼女は、2002年に森千夏(国士舘大)がマークした「不滅」の学生記録17m39を視野に入れた試合を行うだろう。ランキング2位の尾山和華(福岡大)は中学記録・U18日本記録保持者。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1阿部 敏明日本大16m861郡 菜々佳九州共立大16m23
2戸澤 廣哉中京大16m862尾山 和華福岡大15m78
3MA HAO-WEI台湾体育運動大16m833大野 史佳埼玉大15m27
4岩佐 隆時東海大16m524橋 由華九州共立大15m09
5佐藤 皓人日本大16m255齋藤 友里筑波大14m99
円盤投
 ハンマー投と並んで、ネットに囲まれたサークル内でターンをして円盤を遠くに飛ばす。教科書などで、よく円盤投をしている男性の像の写真が掲載されるように、古代オリンピックからあった歴史ある種目。円盤の重さは、男子2kg、女子1kg。
 男子は、資格記録トップは、幸長慎一(四国大)。出場選手中唯一53m超えの記録をマークしており、優勝へ一歩リードしている。続く飛松聡(九州共立大)は5月の九州ICで連覇を果たし、勢いに乗っている。50mを超える記録を持つ選手は7名おり、激しい優勝争いが予想される。
女子では、郡菜々佳(九州共立大)が砲丸投との2冠2連覇に挑む。資格記録では2位の選手と4m以上の差があり、連覇への期待が高まる。辻川美乃利(筑波大)はそれを阻むことができるか。はたまたダークホースの登場か。目が離せない。
【資格記録上位ランキング】
齋藤 真希
男子女子
1幸長 慎一四国大53m801郡 菜々佳九州共立大59m03
2飛松 聡九州共立大52m222辻川 美乃利筑波大54m51
3松田 知利新潟医療福祉大52m213東京女子体育大54m00
4岡部 一輝立命館大51m534半田 水晶筑波大51m30
5阿部 敏明日本大51m255川口 紅音日本体育大49m16
ハンマー投
 室伏広治の活躍などで、一番なじみのある投てき種目かもしれない。男子7.260kg、女子4kgのハンマーを60m以上飛ばすには、上半身と下半身のバランスのとれた身体能力が不可欠。なお、ハンマー投のみは、東海大学湘南校舎陸上競技場で行われる。
 男子では、今年のアジア選手権の代表に選ばれている、資格記録1位の木村友大(九州共立大)の大会新記録に期待がかかる。大会新記録は68m05、木村選手の資格記録は69m58である。そして木村選手の優勝に待ったをかけるのが古旗崇裕(中京大)である。古旗選手は昨年の日本インカレで優勝している。この二人の競り合いの結果やいかに。
 女子では、資格記録が60mを超えるつわものが二人。そのうちの一人である、資格記録1位の小舘充華(流通経済大)は今年の関東インカレで、資格記録2位の関口清乃(筑波大)に優勝を持っていかれている。関東インカレでの雪辱を果たす一投が放たれるか。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1木村 友大九州共立大69m581小舘 充華流通経済大61m77
2古旗 崇裕中京大67m122関口 清乃筑波大60m59
3小田 航平九州共立大64m573渡邊 ももこ筑波大58m77
4吉野 健太朗大阪体育大64m564濱田 恵里奈九州共立大58m59
5中村 美史中京大63m375HUNG HSIU-WEN国立台湾師範大学58m56
やり投
 近年日本男子の活躍が著しい種目。男子800g、女子600gのやりを投げる。一番「投げている」感はあるが、実は、素人ではまっすぐ投げる事さえ難しい。
 男子では、資格記録トップは79m42を持つ昨年の日本インカレの覇者、長沼元(国士舘大)。80mを超えて大会新・自己ベスト更新で優勝できるか。2年前、79m42の大会新記録でこの大会を制した鄭兆村(私立輔仁大)は、2か月後、アジア人初の90m超えを果たした。この大会をステップに世界トップレベルへ。それは、日本人選手にとっても決して夢物語ではない。
 女子では、昨日日本記録が誕生したばかりで注目が集まる。59m17を資格記録に持つ山下実花子(九州共立大)が学生史上3人目の60m越えに挑む。資格記録2位は2018東海インカレ優勝の中田寛乃(愛知教育大)、3位は2018関西インカレ優勝の武本紗栄(大阪体育大)。
【資格記録上位ランキング】
男子女子
1長沼 元四国大79m421山下 実花子九州共立大59m17
2豊田 将司東海学園大77m522中田 寛乃愛知教育大54m66
3坂本 達哉大阪体育大77m333武本 紗栄国士舘大54m16
4森  琢人九州共立大75m254兵藤 秋穂京都教育大53m66
5藤垣  涼至学館大73m705奈良岡 翠蘭九州共立大53m38